奈良公園建築散歩 奈良公園の名建築

奈良公園にある名建築を紹介します。奈良公園には建築物がたくさんあります。そのなかでもあまり話題にならない名建築を見つけたので、紹介しておきます。東大寺、興福寺、春日大社などはまた別の記事で書こうと思います。

記事のなかには国立博物館や浮見堂もありますが、あまり観光客に見向きもされない建築を2つ発見しました。

そんなに詳細には触れられていませんが、「こんなのがあるんだ~」と知って頂けたらと思います。

奈良公園

奈良公園は東大寺、興福寺、春日大社など周辺の寺社を含めると面積約660haにもなる都市公園です。

奈良といえば鹿をイメージされる方が多いとおもいますが、奈良公園には鹿がたくさんいます。奈良のイメージは奈良公園のイメージと言っても過言ではないかもしれません。

このときは7月の暑い日で鹿もぐったりしていました。奈良公園(特に興福寺、東大寺周辺)は鹿と観光客がごった返しています。ちなみに鹿は天然記念物に指定されています。

奈良国立博物館 設計 片山東熊

奈良国立博物館は片山東熊の設計により、1894年(明治27年)に竣工しました。

片山東熊は赤坂離宮も手掛けた建築家です。東京駅を設計した辰野金吾と同期となっています。

2本並んだ円柱の柱頭や、壁の装飾、門扉のデザインなど立面だけでもみどころがたくさんあります。

明治時代に海外の建築様式を輸入し、破綻なく実現させた片山東熊はすごい建築家だと思います。

現代建築では装飾は悪として排除されていますが、近代建築の装飾は見ていて楽しいですね。

奈良国立博物館 新館 設計 吉村順三

吉村順三設計による奈良国立博物館の新館です。左が東新館、右が西新館です。先に西館ができて、後に東館ができました。西館が竣工したのは1972年、東館は1997年に竣工しました。

東と西で屋根の勾配が反りと照りになって変化をつけています。

西館、東館ともに倉庫みたいですね。正倉院展はここで行われています。

奈良国立博物館はまたじっくり見にいって記事にしようと思います。

奈良国立博物館の場所はこちら↓

 

旧奈良県物産陳列所 現仏教美術資料研究センター 設計 関野貞

この日は東大寺南大門に行き、南大門から元興寺に行く予定でした。

歩いて行くには距離があるのですが、何となく奈良公園を歩いて行こうと思い、途中で見つけたのが旧奈良県物産陳列所です。

奈良県物産陳列所は1902年(明治35年)に竣工し、その後、奈良県商工陳列所、奈良県商工館と名称が変わり、1951年(昭和26年)から1980年(昭和55年)まで奈良国立文化財研究所の庁舎になっていました。

現在は奈良国立博物館の仏教美術資料研究センターとなっています。

公開は毎週、水曜日と金曜日だけになっています。この日は土曜日だったので、残念ながら中に入ることはできませんでした。

この建築に惹かれたのは、様々な様式がちりばめられているところです。

窓のデザインはイスラム風としているそうです。高欄の下には飛鳥様式の割束が入っています。

設計者の関野貞は建築史学者で、卒業論文は平等院の研究だったそうです。この建築も平面は平等院を彷彿とさせる平面になっています。

割束をこんなところでみるとは思っていませんでした。高欄のデザインも繊細できれいです。

飛鳥様式の特徴を解説。胴張の柱、卍崩の高欄、雲斗雲肘木等図解入りで解説 

繊細とは対照的な窓枠のデザインが立面をおもしろくしています。

屋根に宝珠が乗っています。可愛らしい宝珠です。

瓦も細かいところまでデザインされています。

唐破風の懸魚、奥に見えるかえる股も美しいデザインになっています。

この建築はいろんなところから、意匠をもってきて合体させている建築物です。

いろいろな要素が交じり合うことで、楽しい建築になっています。

公開されているのが平日なので、また次回時間を作って内部を見に行きたいと思います。

奈良国立博物館のHPに内部の写真が載っていました。中も魅力的な建築物です。

奈良国立博物館 仏教美術資料研究センター

仏教美術資料研究センターの場所はこちら↓

円窓亭

仏教美術研究センターからほど近いところにこの円窓亭がありました。正面からみると「ほ」と言っている人の顔のようです。

円窓亭はもともと春日大社の経庫を鎌倉時代に改造したものだそうです。この円窓亭の周辺には梅の木が植えられていて、片岡梅林と言われています。

梅の季節はいざ知らず、観光客はだれもいませんでした。

なかなか面白い建築なので、見つけたときは「お~これは」となりました。何気なく歩いているときに、面白い建築に出会うとテンションが上がります。

重要文化財に指定されていますが、人知れずひっそりと建っています。

円が正円でないところもいいですね。周りには柵がされていて中には入れませんが、この円窓から下の鷺池が見れるような配置になっているのだと思います。

円窓亭は浮見堂がある鷺池のすぐ近くにあります。

フラグの場所は梅林です。フラグの下の四角が円窓亭です。

浮見堂

浮見堂は鷺池の中にある池の中の建物です。

なかなかいい雰囲気ですね。奈良公園は広いので、疲れた時の休憩にとてもいい場所です。

浮見堂の近くの茶屋でボートの貸し出しもしています。

均整の取れた形できれいですね。屋根には可愛らしい宝珠が載っています。

休憩するにはとてもいい場所だと思います。(禁煙)

浮見堂の場所はこちら

さいごに

奈良公園にはほかにも建築物がありますが、今回は散策の途中で見つけた面白い建築を紹介してみました。

国立博物館や、仏教美術研究所はまた機会を見つけて行きたいと思います。