一級建築士試験を独学で合格する方法(学科編)


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ブログを始めてから約半年が過ぎました。毎日更新するつもりが、ずぼらな性格によっていつの間にか不定期更新になってしまった。

最近引きこもっていてネタがないので、今日は昔取った一級建築士のことでも書いてみようと思う。

私は一級建築士を5年ほど前に取得し、今も建築士事務所で働いている。

当時は働きながら、独学で勉強していた。資格学校に行こうかとも思ったが、建築事務所の薄給では金銭的に難しかったので、必然的に独学になったのだが・・・。

ちなみに製図は比較的安いところがあったので、そこに行った。(学科は独学、製図は学科製図.COM)

一級建築士の資格が足の裏の米粒(取っても食えない)といわれる昨今、モチベーションを維持するのも一苦労かと思う。

この記事は特に学科試験の独学のやりかたを書いていきたいと思う。

金銭的に資格学校に行けない私のような人の参考になればと思う。ちなみに試験は一回で学科、製図とも無事合格できた。(自慢!)ただ、これを読んだ人が独学で合格できれば、この記事を書いたかいがあるので、読んだ人は合格してください。

お金持ちの人は資格学校に行きましょう。

なぜ独学か?独学でも合格する?

先ほども少し触れましたが、お金がなかったので必然的に独学になった。資格学校の値段は詳しくは知らないが、80万くらい払っている人が周りにいたので、それを聞いて学校に行くことはすぐにあきらめた。その当時の手取りの約3倍ほどの値段だったので、考える余地もなく独学になった。

資格学校に行く余裕のある人は資格学校に行けば情報がたくさんあるので、資格学校に行けばいいと思う。しかし、今どき資格試験に80万も出せる人はそんなに多くないのではないかと思う。

独学のメリット、デメリット

私の経験上、独学にもメリットがあるのではないかと思っている。

独学のメリット安心する基準がなかったことではないかと思う。資格学校に行くと学校が設定した合格ラインがあるはずだが、独学だとそういう基準が全くわからない。だから、基準がわからない分けっこう勉強していたと思う。

独学のデメリットは情報が少ないことだ。情報とは、要するにテキストのことで、何のテキストで勉強したらいいかがわからない。ただ、市販の過去問題集だけでもしっかり読み込めば、実力はつくと思う。

  • 独学のメリット・・・・安心できない!だから勉強する
  • 独学のデメリット・・・情報がすくない(できることなら資格学校のテキスト、問題集を手にいれよう!)

独学で勉強する人は常に不安だと思う。私も本当に独学で合格するのかわからなかったが、間違えなくいえることは、正しい努力をすれば、合格する!!

間違った努力をしてもただの時間の浪費になると思う。この記事ではその正しい努力(私のやりかた)の仕方を紹介する。

モチベーションを維持するには?

試験を受ける年の正月に家族で集まっていたところ、知らないオバチャンが一人混じっていた。内心ダレヤネンと思っていたが、特に気にしていなかった。

今年の目標の話になった際に、ポロッと「一級とるわぁ」と軽く言ったら、知らないオバチャンが「ゆったなぁ~、来年楽しみにしてるわぁ~」と言ってきた。ダレヤネン!!とその時思っていたが、そういうのが、後々モチベーションになったりする。(私のばあい)

誰かに公表するのはいいかもしれないが、なんでも否定してくる人間には言わないほうがいい。例えば「お前には無理だ」とか「めっちゃ難しいで、一発では無理」とかいう人には言わないほうがいい。もしそんなことを言ってくる奴がいてもただのアホなので無視しよう。多分その人達は正しい努力の仕方を知らない人たちだと思う。

もし「自分には無理」だとか思っている人は勉強を始める前に自分でもできると信じてから勉強しよう。

ちなみに私が生きてきた中でした勉強は二級建築士の試験の時と一級建築士の試験にときだけだ。こんな私でも受かるので、あなたもきっと大丈夫だ!

(学校は専門学校で、ほとんど勉強せずに入学&卒業しました!!)

ライバルを見つけよう

独学の場合でもライバルはいたほうがいいと思う。

ちょうど周りにも何人か受けてる人がいたが、仲がいいとは言えない人たちだった。建築設計をやっている人間はマウントを取りたがる人が多い気がする。そのマウント取りに来る人間もちょうど試験を受けていたので、勝手にライバルと見立てていた。

やっぱり「こいつだけには絶対に負けへん」という力はけっこう大きいと思う。この「絶対に」が重要!嫌な奴だったが、おかげで合格できたので、合格した後は少しだけ感謝しておいた。(心の中で)

毎日「一級建築士になる」と書く

私が独学でモチベーションを保てた理由は上記の二つとほかにも後一つある。誰にも教えたくないのだが、特別に公開しようと思う。

私は毎日そこらへんに「一級建築士になる」と10回ほど何かに書いていた。私は凡人なので、シンドイ、メンドクサイとすぐに勉強をさぼるので、何かさぼるのを防止する方法を考えていた。自分に負けそうになった時に、ふとノートに「一級建築士になる」と書いてみると不思議と勉強する気になった。ただ書くのではなくて、ライバルのア・イ・ツに勝った時のことを思い浮かべたり、試験に合格した時のことを思い浮かべたりしながら書いていた。まあ個人的な事なので効果のほどはいざ知らず、時間もお金もかからないので、試しても損はない。(ただ書いてるだけだとあんまり意味はないと思う)

スケジュールを立てる

何事もスケジュールは必要だと思う。まあ立ててもその通りにはなかなかいかないのだが・・・。

私の事でいうと、正月に一級を取ろうと思い立ち、すぐに勉強を始めた。しかし、何から手を付けていいかわからずにとりあえず過去問をいしていたが、三月くらいになるとやる気をなくしてほぼ一か月勉強しなかった。四月くらいになるとだいぶ焦ってきたので、仕事と寝る以外は全部試験勉強に費やした。このようにスケジュールを立てずにいるとかなりパワーが必要になってくる。

とりあえずスケジュールを立てて焦るのもいいかも?

学科の勉強の仕方

前置きが長くなったが本題に入ろうと思う。

前述した「正しい努力」とは何か?その正しい努力をすれば学科試験は合格する。逆説的にいうと、合格しなかった人は正しい努力をしていなかったんだと思う。私も何が正しい努力かはじめはわからなかった。正しい努力は合格した後にわかる。

私の場合は4月から焦り始めて、勉強の仕方を変えてから、劇的に問題が解けるようになっていったので、正しい努力とはつまり、簡単な話、勉強のやり方だ。とにかく無闇にやっても時間を浪費するだけなので、いかに効率よくやるかが一番大事だと思う。

学科試験に共通して言えること

学科試験は択一式で四つの選択肢の中から一つを選ぶことになる。ただ、消去法的な問題の解き方をしているといつまでたっても実力はつかない。(私はこのやりかたで、三月で力尽きることになる)

何が言いたいかというと、四択のうちの一つ、一つに〇✖をつけれるようにならないと、正答率は上がらない。消去法で出した答えがあっていたとしてもまぐれで正解しただけかもしれない。

時間がかかるように思うかもしれないが、それが一番近道だと思う。(私の場合は)

大きく学科試験は

  • 覚える系
  • 原理原則・法則を理解する系
  • 計算系

の3つに分けられると思う。問題を解いていたら、何系かわかるようになると思うのでそれがわかってくると効率も上がってくる。

基本的に私は過去問ばっかりやっていた。過去問を三回やれば受かるという都市伝説はあながち嘘ではないと思う。ただむやみに三回やっても実力はつかないので、私が実践した学科別の勉強にやり方を紹介しおこうと思う。

計画

科目別に勉強のやり方は少し違ってくるが、私のやり方はほぼ全ての科目でわからなかったらすぐに答えを見た。

計画は覚えるものが中心になっているので、知らないものはいくら考えたところでわからない。考えてわかる問題もあったと思うが、結局は何の知識もないうちは考えても意味がない。

私ははじめ消去法で解いていたが、なかなか実力がつかなった。そこで、わからないところは答えをすぐにみて熟読した。このやり方で劇的に点数が上がっていった。

計画のまとめ

  • 計画は覚えることが中心になるので、ひたすら覚える。
  • 問題の一つ一つの回答を熟読する。一つ一つの問題を理解して覚える(基本)

環境・設備

環境・設備は覚えることと、原理原則や法則を理解することが大事だ。覚えるだけのものもあるが、何とかの法則とか、音の減衰の原理などを理解することが重要な科目だと思う。この科目はわからなかったら答えを見て覚えるだけではなかなか頭に入ってこない。過去問に出てくる原理や法則は理解する必要がある。過去問に出てくる公式なども理解する必要がある。

環境・設備のまとめ

  • 原理原則や法則を理解する
  • 計画と同じく一つ一つの回答を熟読する。一つ一つの問題を理解する

構造

構造も環境・設備と勉強のしかたは基本的に同じだ。構造の原理を理解することがかなり大事だ。ただ、力学の計算は手を動かしてやるしかない。ちなみに私は計算問題はほとんど落としていたが、勉強していたおかげで他の問題はほぼ解けた。

構造はなかなか範囲が広いので、一番時間がかかったかもしれない。特に計算が苦手だったので、計算問題に時間がかかった。(本番でほとんど落とすけど・・・)

構造の科目は構造の基本的な原理(塑性変形・弾性変形や崩壊系)と計算問題あとは覚える系(JASS系)の大きく3つに分かれているように思う。つまり構造は、理解、計算、覚えるこの3つ。

構造のまとめ

  • 構造の原理・原則を理解する
  • 計算問題は自分で計算する
  • 覚える系の事はひたすら覚える

法規

法規はただひたすらめくった。めくりにめくって、試験の当日にはけっこうボロボロになっていたが、そのボロボロ感が変な自信になっていたように思う。

やり方としては、問題に出てきたころはめくってすべて線を引いていった。線の引き方は本文を赤のアンダーラインで引いて、カッコの中を青のアンダーラインで引いていった。これは、法規を読みやすくする作業だ。二級建築士の時も同じやりかたをしていたので、まあ慣れたもんです。

私の法規の読み方は()の中を飛ばしてよんで、後から()の中を読む。そうすると比較的読みやすい。そのために()の中と外で色を分けていた。あんまりカラフルな線を引くのもよろしくないと思う。情報量が多いとみにくくなるように思う。

法規を買うと付属で第何条OOの付箋がついていると思うが、私は全部自分で書いて貼っていった。自分で書くと法規の全体がわかってくるので、時間はかかるが結果的に良かったと思う。

法規のまとめ

  • 問題に出てきたところは必ずめくってアンダーラインを引いておく
  • 付箋は自分で書いて貼る

そんな作業をしていると、ほとんど開かなくても答えがわかってくるようになると思う。設計事務所勤めであれば仕事でも役に立つと思うので、この試験勉強もかねて徹底的にやってみることをお勧めします。

施工

施工はほぼ覚える系になると思う。設計事務所でも住宅専門でやっているところなどであれば、大きな構造物の施工はあまりわからないと思う。足場がどうとか、正直わからない部分が一番多かったりするのが、この施工だと思う。

この施工の勉強の仕方は計画と似ていると思う。とにかく一つ一つの問題をやっていくしかない。ただ、JASSなどの深みにはまりすぎると無駄な時間がかかってしまうので、要領よくやるのも大事な科目だと思う。

  • 現場をイメージしてひたすら覚えよう。

さいごに

独学で勉強する人の参考になったかどうかわかりませんが、私の意見は「正しい努力をすれば独学でも合格する」です。毎日忙しさの中でどうやってモチベーションを維持するかや、勉強の仕方などなかなか難しい部分もあると思いますが、合格した時のことをイメージすれば乗り越えられると思います。この記事のPV数が増えたらまた製図のことも書くかもしれません。

ちなみに試験を受けている当時、仕事をいかに時短するかも取り組んでいました。勉強をする時間をいかに確保するかも課題になってくるかと思います。AutoCad限定ですが、CADのTips集を作ってみたので、仕事の時短の参考にしてみてください。

残業にさようならAutoCad早業集

あと私の趣味で古建築をみて廻っているので、これで計画に出てくる日本建築史は完璧?になるかもしれない、まとめ記事をはっておきます。気晴らしにどうぞ

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